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喜多流能楽師。
全国津々浦々、謡蹟を訪ねて写真を撮っております。

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『田村』ゆかりの謡蹟めぐり



21年5月、天候に恵まれた日に、新緑の京都東山、能『田村』に所縁のある謡蹟清水寺と正法寺に行ってきました。今年は清水寺ご本尊の御開帳の年、また開 山堂の田村堂も公開されていますので、能楽師としてはこの絶好の機会を見逃してはいけないと思い、写真探訪して参りました。正法寺は『田村』の名所教えに 謡われる「あれは上見ぬ鷲の尾の寺」の鷲の尾の寺です、こちらも散策してきましたのでご紹介いたします。
 仁王門前の混雑
車で五条通りから正門近くまで上がろうとしましたが、観光バスが多く参道は大渋滞、車でのアプローチをあきらめ徒歩で裏道を上がりました。どこも大勢の修学旅行生でいっぱい、大混雑の清水参りとなりました。




仁王門
「ご本尊御開帳」と掲げられている赤門の仁王門。撮影場所の左には「車宿り馬留め」と『湯谷』で謡われる馬駐(うまとどめ)がありますが、生憎修復工事中でした。




田村堂
堂内は撮影禁止なのでご紹介出来ませんが、坂上田村麻呂公と高子夫人、行叡居士、延鎮上人の座像があります。(21年3月1日から5月31日特別開扉)




謡蹟保存会の駒札
謡蹟めぐりには欠かせない駒札、これを見つけると安心します。




名桜 地主桜
「おのずから、春の手向けとなりにけり、地主の桜の花盛り」と『田村』で謡われている地主桜です。八重と一重の花が同時に咲く珍種で日本でも地主神社にこの一本が現存するだけです。




清水寺遠景
音羽山・清水寺のご本尊秘仏十一面千手観音像はお前立ちのお姿とは私には違って見えました。色はお前立ちの皆金色に比べて茶黒系で、お顔もお前立ちのふっ くらとした感じではなく、丸顔の優しいお顔でした。どうぞ皆様もこの機会に是非ご覧下さい。撮影場所は現在改修工事中の子安の塔前からです。




 音羽の滝
「音羽の瀧の白糸の」と謡われる音羽の滝、柄の長い柄杓で汲み霊水を飲むと御利益があるらしく、参拝者は行列して待たれています。お土産用に「音羽霊水」¥500でペットボトルでも販売されています。滝祠には不動明王と行叡居士も祀られています。





 顕彰碑阿弓流為(アテルイ)母禮(モレ)の碑
坂上田村麻呂は蝦夷の首領アテルイとモレを京に連行しますが、敵将ながら武勇・人物を惜しみ朝廷に助命嘆願をします。しかし受け入れられず両雄は河内の国で処刑されます。この史実に鑑み、田村麻呂開基清水寺内にアテルイ・モレの顕彰碑を1994年に建立されました。





経書堂
産寧坂に曲がる角に『湯谷』のロンギで謡われる「御法の花も開くなる、経書堂はこれかとよ」の経書堂(きょうかくどう)があります。この前を平宗盛は湯谷を連れて牛車で通過した、と能『湯谷』ではなっています。





正法寺
あまり有名ではないお寺ですが、これが『田村』の名所教えに出てくる「あれは上見ぬ鷲の尾の寺」の正法寺です。霊鷲山無量寿院あるいは霊山と号し今は時宗 国阿派に属していますが、開創は最澄大師で霊山寺と号したと伝えられています。インドの霊鷲山に似ていることからその名前がついたといわれています。




正門
龍馬坂から正門まで上り坂が続き、正門をくぐるとまた急な階段が見えます。本堂までの苦しい上り階段を登りつめると・・・。





正法寺本堂からの展望
眺望はすばらしく京都市内が眼下に見えます。清水寺の北の位置に、このような隠れた謡蹟があるのを今回はじめて知りました。健脚の方は是非一度この穴場にいらして下さい。





京都・奈良